月次決算とは、会社が経営状況を把握するために、毎月行う決算のことです。
月次決算は、年次決算だけでは業績の把握が不十分になるため、毎月のタイムリーな業績を把握することを目的としております。
月次決算の手順は、経営者が月次決算に求める目的に応じて、年次決算と同等のレベルのものから、一部の処理を簡素化したり、年次決算とは異なる処理を取り入れたりすることもあります。
たとえば、部門別に月次決算を行う場合は、年次決算にはない処理を行うため、その会社に応じて独自の処理を行なって行く必要があります。
月次決算処理を行うに当たっての、一般的な決算整理事項は、以下の通りです。
売上も仕入も月次の発生分を売掛金や買掛金で処理する必要があります。
棚卸資産がある会社は、発生主義会計と合わせて月末棚卸高の把握も必要となります。
年払いの保険や経費などがあれば、それを12ヶ月按分したものを毎月の試算表で、概算計上する必要があります。
仮払金・仮受金は可能な限り月次ごとに整理し、適切な勘定に振り替える必要があります。
年次決算しか減価償却を計上しないとなると、月次決算の利益は正確なものではなくなりますので、減価償却費を概算計上することは月次決算において不可欠といえます。
免税事業者や簡易課税制度を選択している会社を除き、月次決算をするに当たって、消費税は税抜経理が望ましいといえます。税抜経理だと、最終的な仮払消費税と仮受消費税を整理し、毎月の未払消費税を計上することができます。
月次で利益が発生している場合は、実効税率を乗じて概算の法人税等の金額を計上しておく必要があります。